「HND」「NRT」「KIX」…
搭乗券や荷物タグに書かれているこのアルファベット3文字、なんとなく見たことはあっても、意味までは知らない方も多いのではないでしょうか。
グランドスタッフ時代、お客様から「このコードってどういう意味があるの?」と聞かれることが何度もありました。
実はこの3文字、ちゃんとした名前があり、決め方にもルールがあります。
この記事では、
- 空港コードとは何なのか
- なぜ3文字なのか
- どうやって決まるのか
- 日本や海外の空港コードの面白い由来
について、グランドスタッフ目線でわかりやすく解説していきます。
CA/グランドスタッフ志望者の方は、入社後空港コードは必ず覚える必要があります。
少しでも役に立てれば嬉しいです!
空港コードとは?

空港コードとは、世界中の空港ひとつひとつに割り振られているアルファベット3文字の識別コードです。
正式には「IATAコード」と呼ばれ、IATA(国際航空運送協会)という、世界の航空会社が加盟する団体が管理しています。
空港で荷物を預けた際、こんなタグを付けられたことありますよね?

搭乗券や荷物タグ、航空券の予約画面などで必ず使われており、グランドスタッフにとっては毎日目にする、いわば「空港の名前の略称」のようなものです。
ちなみに、空港コードにはIATAコード(3文字)のほかに、ICAOコード(4文字)という別の識別コードもあります。
ICAOコードは主に航空管制や運航管理で使われるもので、私たちがチェックインカウンターや荷物タグで目にするのは基本的にIATAコードのほうです。
なぜ3文字なのか
空港コードが3文字になった背景には歴史があります。
1930年代、アメリカのパイロットは気象観測所の2文字コードで都市識別をしていました。
当時はそれで十分だったのですが、戦後に航空業界が急成長し、空港の数も飛行機の便数もどんどん増えていきます。
2文字では世界中の空港を識別しきれなくなり、IATAが3文字のコードに切り替えたのが、今の仕組みのはじまりです。
たった1文字増えただけですが、これによって組み合わせのパターンが大幅に増え、世界中の空港を区別できるようになりました。
空港コードはどうやって決まる?
空港コードの割り当てには、IATAが定めたルールがあります。
基本的な優先順位は、
- 都市名・空港名の頭文字3文字をそのまま使う
- すでに他の空港に使われている場合は、別の組み合わせを使う
- 都市名で重複・混同が起きる場合は、地域名や歴史的な名称を使う
という流れです。
つまり、必ずしも「今の空港名・都市名」と一致するとは限らず、過去の名称や地域の事情によって、ちょっと意外な3文字になることもあるんです。
日本の空港コードの由来

(グランドスタッフ時代から大好きなマジックアワーの羽田空港♡)
HND(羽田空港)
東京の空港と聞くと羽田空港を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、HNDは「羽田」の頭文字です。
実は羽田空港は、かつて東京の国際線の主要空港でした。1978年に国際線が成田空港に移管されたことで、羽田は長らく国内線中心の空港になります。
その後2010年に国際線ターミナルが新設され、現在は再び国際線も多く発着する空港として活躍しています。
NRT(成田空港)
国際線の発着が多く、日本の玄関口である成田空港は、地名である「Narita」がコードの由来になっています。
NARITAの文字の中から、他空港との重複を避けつつ「N」「R」「T」の3文字が選ばれた、という成り立ちです。
KIX(関西国際空港)
これは個人的にもお気に入りの由来です。
関西国際空港は「Kansai International Airport」なので、普通に考えると頭文字をとって「KIA」になりそうですよね。
ですが関空が開港した1994年当時、「KIA」はすでにパプアニューギニアの空港コードとして使われていました。
「KI」のあとに選べる文字が限られていたため、ロサンゼルス国際空港の「LAX」を意識して、「X」を使った「KIX」が選ばれたといわれています。
ITM(大阪国際空港/伊丹空港)
大阪国際空港のコードは「OSA」ではなく「ITM」です。これは空港の通称である「伊丹空港」の頭文字から来ています。
CTS(新千歳空港)
新千歳空港は現在「CTS」が使われていますが、2019年までJALでは「SPK(札幌)」のコードを使用していました。
2019年10月にコードが「CTS」に統一され、今の表記になっています。
海外の面白い空港コード
日本だけでなく、海外にも由来が面白い空港コードがあります。
代表的なのが、シカゴ・オヘア国際空港の「ORD」です。
シカゴの空港なのに「ORD」なのは、この空港が戦時中「Orchard Field(オーチャード・フィールド)」という名称だったことに由来します。
戦後、第二次世界大戦で活躍したパイロット、エドワード・”ブッチ”・オヘア少佐にちなんで空港名は「O’Hare International Airport」に変更されましたが、空港コードは「ORD」のまま変わらずに使われ続けています。

空港名が変わってもコードは変わらない、という珍しいパターンです。
元グランドスタッフからアドバイス!覚えておくと便利なコード

グランドスタッフとして働いていると、空港コードは自然と覚えていくものですが、旅行が好きな方にとっても、主要な空港コードを知っておくと航空券の予約や乗り継ぎの際にとても便利です。
特に、
- 同じ都市に複数空港がある場合(東京:HND・NRT、大阪:ITM・KIXなど)
- 乗り継ぎで経由する空港
は、コードで把握しておくと予約サイトやアプリの操作がスムーズになります。
特に乗り継ぎで経由する場合、同じ都市でも空港コードが違う場合は別空港となります。

乗り継ぎ空港への移動が必要となります!空港コードはしっかりとチェックしましょう!
まとめ
空港コードは、ただのアルファベット3文字ではなく、それぞれに歴史や事情が詰まっています。
- 1930年代の気象観測コードがルーツ、元々2文字だった
- 都市名・空港名の頭文字が基本だが、重複時は別の組み合わせに
- 過去の名称や地域の事情が今のコードに残っている空港も多い
知っているとちょっとした話のネタにもなりますし、次に空港を利用するときは、ぜひ自分が乗る空港のコードの由来を調べてみてくださいね。


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